ノームの森~The Forest of Gnome~

(作)梶木かじき遊仁ゆうじ

夕日色の魚・サンセットギル サンセットギル

ヤッポロン河に生息する夕日色の小さな魚“サンセットギル”を紹介

基本情報

名前
サンセットギル
サンセットギル科
大きさ
3cm~6cm程度
生息地
ヤッポロン河

ヤッポロン河の身近な魚

この魚は「夕日の様なキレイなオレンジ色」をしていることから、サンセットギルと呼ばれています。ノームの森の生きものの中で、特にオレンジ色がキレイなものには「サンセット」という名前がつくことが多いようです。
サンセットギルは、ヤッポロン河の、わりと流れが緩やかで深すぎない場所に、仲間と一緒に群れでくらしています。とても広くて深いヤッポロン河だけど、岸に近いところでよく見かけるのはそのためです。
ヤッポロン河に面した、ファットベリーヒルに住んでいるトロールのピグミー・ピグミー族は、このサンセットギルをよく食べます。ちょっと美味しそうには見えない派手な色の魚ですが、実は色んな料理でおいしく食べられる魚であることを、ピグミー・ピグミー族は知っているのです。

グレートマザーのひかり

サンセットギルは、メスの方が体が大きいのが特徴です。群れの中で一番大きなメスがリーダーとなって、みんなをまとめています。群れのリーダーを「グレートマザー」と呼んでいます。けれど、本当のお母さんかどうかはわかりません。なぜなら、グレートマザーが死んでしまったら、次に大きなメスがグレートマザーになるからです。
グレートマザーになったメスは、背ビレの近くの触角の様な部分がのびていき、先端がぼんやり光る様になります。これは「グレートマザーのひかり」と呼ばれてます。この光はみんなが迷わない様にする道しるべだ、とも言われています。でも、本当のところはわかっていません。
月の出ていない夜、川の底にじっと目をこらすと、たくさんのぼんやりとした小さな光を見つけることができます。ヤッポロン河にはたくさんの群れがいるので、この光の数だけ、たくさんのグレートマザーがいるんです。

“ギル五つ”

ピグミー・ピグミー族は、よくヤッポロン河のふちに腰かけて、サンセットギル釣りを楽しみます。ノーム達は、魚は食べないけれど、ピグミー・ピグミー族が釣りをしていると、そばにやってきて、一緒にウキを眺めるのが大好きなのです。

「お、浮きが沈んだよ!早く早く!」
「ノームのおじいさん、まだだよ。ギル(サンセットギルのこと)はね、『ギル五つ』っていうんだよ。」
「ギル五つ?」
「そう!ギルはおちょぼ口で、えさを食べるのが下手くそなの。だから、浮きが全部沈んでしまって『いーち…、にーい…、さーん…』って5つ数えるくらい、ゆっくりと待つのがコツなんだ。」
「へ~。そりゃあ凄い。」

そうやって、ピグミー・ピグミー族の若者は、何匹もサンセットギルを釣り上げていきます。今晩のおかずは何でしょう。楽しみですね。